フランツは「仁」をブランドコンセプトに据えながら、奥深い東洋文化を継承してきました。
個人における「仁」とは果実の核心を指し、人間としての天賦の品性や含蓄、それに後天的に
精進して身に付けた教養、天地が育む仁の心を感じ取る感受性、個人の天性に備わった長所を象徴
しています。また、社会においての「仁」の文字は多重の意味を持ち、「人々」の社会的な関係を
言い表し、自分の思いだけでなく他人の思いを成就させ「己立たんと欲して人を立て、己達せんと
欲して人を達す」という目標を実践し、社会の調和を促進するものです。
荘子はかつて、“人は自然との交流の中で万物の美を知り生命哲学を悟る”という意味の
「天地は自分と共に生まれ、万物は自分と一つなり」という言葉を残しました。また、儒家思想で
は、会得した真理と善意を、人と人の交流の中に融合させ、根拠に基づいた適切な行動や「仁」の
哲学を生活で実践することを説いています。こうした修養を積めば、その動作は全て自然で優雅な
センスに溢れたものとなります。ですから、「美」の表現は外から見える調和だけでなく、内包さ
れた文化的な修養によって心の底から発せられるものなのです。
磁器は華人の偉大な発明です。磁器芸術の復興から先人の美学に対する深い経験を継承するこ
とこそがフランツの信仰であり、現代を代表するトレンドスタイルを創造することはフランツの使
命でもあります。
フランツの作品は大自然をテーマに、デザイナーの巧みな目線を通して、最も純粋な伝統技術
を受け継ぎながら、世界最古の磁器の街として知られる「景徳鎮」で製作されています。
そして、東洋人の、大自然を手本とし、天地の間をゆったり漂うような哲学的思想を伝えなが
ら、敦煌の空飛ぶ壁画に見られる優美な情緒と西洋のアール・ヌーヴォーの流麗なラインという東
西の優雅で風格ある文化を完全に融合しました。
フランツは伝統を継承するだけでなく、新しさの創造にも力を入れ、斬新なクリエイティヴィ
ティで現代のトレンドデザインを作品に取り入れています。
そして、どの作品も、コレクターの収蔵品や贈り物として重宝され、人と人の間に存在する無限
の思いや喜び、好意といった人間の感情を伝えているものとなっています。